アイドライジング。それはアイドルたちが己の夢と希望を懸けて戦う、新時代の一大エンターテインメント!各企業の科学技術の枠を集めて作られたバトルドレスをその身に纏い、美少女たちは華麗にステージを舞う―!『さぁて、本日は採れたてぴちぴち産地直送アイドルの登場です!名前はアイザワ・モモ!そのファッションモデルもびっくりの体躯だけでなく、素朴で元気いっぱいな人柄を気に入られたモモちゃんは急遽株式会社ミニテックスのアイドルになったそうです!彼女を支えるのは若手Pのオウダ・サイ!果たして凸凹二人三脚でどのような戦いを見せてくれるのでしょうか!?そして襲い来る難敵に打ち勝つことができるのか―!』。


このラノ2012で9位に選出されていたので興味を持つ。
書評を軽く調べたら「CLAMPの『エンジェリックレイヤー』みたいな話」と言う評価が複数出て来て、TCGプレーヤー的に期待して読む。
元々、俺はアイドル物の作品が好きなんだよね。『アイドル天使ようこそようこ』とかアーケード版の『アイドルマスター』とか。
アイドル物の作品と言うと、80年代的な「全国民から注目されるアイドル」って話になるのだけど、価値観が多様化しインターネットが普及した今の時代にそんなアイドルは居ない。3次元のアイドルって存在に注目するのは、ごく一部の人間になってしまった。
つまり、アイドル物ってジャンル自体が、実は、時代遅れの代物なのだ。
この時代遅れ問題を、この作品では「各企業が自社の技術の宣伝の為に、バトルドレスを作ってアイドルに着せて戦わせる」って設定で解決している。全国民と言わないまでも、多くの人間が興味を持つべき理由を盛り込んでいる。個人的に感心した。
バトル時の描写が微妙で、何が起きているのか解り難いのがネック。
けど、筋書き自体非常に面白い。
モモが救おうとしたカオルの正体とその運命とかなかなかの物だし。
1巻最後のバトルにおける相手スーツの攻略法など、これだけコンピュータが普及した00年代以降のだから作りえる解決策で、90年代以前の作品では出てこない発想だと感心した。(ネタバレすると興醒めなので、解り難い表現になってすまない)

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