横浜の南太田で開かれたボードゲーム会:はまゲーさんに参加してきました。
遊んだゲームは『春夏冬中』『ロココの仕立て屋』『サンファン』『カシュガル』『ノーティカス』『テラミスティカ』でした。
思うところがあって、今回から遊んだゲームに5段階の評価をつけようと思う。
5/5(とても面白い。今後は積極的にプレイしたい。)
4/5(面白い。また遊びたい。)
3/5(普通。誘われれば遊ぶかも。)
2/5(俺には合わない。ゲーム会では極力避ける。)
1/5(2度と遊ばない。)


■春夏冬中
[評価]2/5(俺には合わない。ゲーム会では極力避ける。)

今年のGM秋の新作。「あきないちゅう」と読むらしい。
クルード系のカードゲームだと言う事を他の人のレビューで読んで知って、苦手で個人的に楽しめないタイプだと言う判断してたのに、すっかり忘れて卓に入ってしまったorz
ふつーのクルード系のカードゲームでした。この手のシステムは好きじゃないから優劣は付けられないな。

■ロココの仕立て屋
[評価]5/5(とても面白い。今後は積極的にプレイしたい。)
今年のエッセンの新作。スカウトアクションでも6位に入っている。

ゲームシステムは、デッキ構築+リソースマネージメント+エリアマジョリティ。
とにかく要素が多く、インスト混みで3時間かった。
要素の多さ・プレイ時間の長さに見合う、面白いゲームであった。

デッキ構築と言っても、1ラウンドに3枚しかデッキからカードを手札に持って来れない上に、ゲーム自体が全部で7ラウンドしかないので、『ドミニオン』みたいなゲームではない。デッキ構築のメカニズムを上手く応用したシステムと言うのが正しい表現かもしれない。
毎ラウンド開始時に「自分のデッキの山札の中身を全て見て」3枚のカードを選んで手札にする。選ばれなかったカードは裏向きのまま戻してデッキにする。
つまり、山札が5枚なら、3枚を選んで手札にして、残り2枚は戻して山札にする。これは、次のラウンド以降の手札になる。
また、山札が3枚に足りない場合は、残っているカードを全て選んだ後、捨て札のカード(つまり、残りの自分のデッキ全て)を新たな山札にする。TCGで言う所のリフレッシュだ。その後、リフレッシュした山札のから、足りない分の手札を選ぶ。
つまり、山札が2枚だったら、この2枚が手札として確定。その後、捨て札を山札にして、この中から1枚を選んで手札の3枚目にする。

例えば、山札7枚でラウンドを迎えたら、そのラウンドは山札の7枚中3枚を手札に選べる。残り4枚は次のラウンドに持ち越し。このラウンドでカードを獲得しても、山札に足されない(手札に来るので、1回そのまま使える。使ったら捨て札置場に行く)。次のラウンドは残りの山札4枚から3枚の手札を選ぶ。そのラウンドが終ったら、次は山札に残った1枚を手札にした後、捨て札を山札にして、2枚を選んで手札に加え、残りを次のラウンド以降で使用する。
自分のデッキが全部で5枚なら、毎ラウンドでリフレッシュが発生する。だから、5枚の内の1枚は毎ラウンド使える事になるのだ。

使うカードを選んだら、ラウンドが始まる。スタートプレーヤーから順に、手札を1枚ずつプレイして行く。全員が手札を使い切ったらラウンド終了。普通なら全員が3枚カードをプレイしたらラウンドが終るが、カードを獲得する行動を行った場合、一般的なデッキ構築ゲームと異なって獲得したカードは手札に入る(捨て札ではない)ので、そうした人は行動回数が多くなる。実質的に、カードを獲得しても手番の回数は減らない。
これは、カードを獲得するとデッキが薄まる事に対してバランスを取っているのだと思われる。

カードは大まかに言うと3種類。《親方》《職人》《見習い》だ。
プレーヤーはカードをプレイしたら、行うアクションを1つ選択する。6種類ぐらいの行動があるが、この内の幾つかは、プレイしたカードによって選べない物もある。例えば、「布の買出し」は《見習い》を含めて何のカードをプレイしても選択できるが、「服を仕立てる」のは《見習い》では選択できず《親方》か《職人》でないと駄目で、「新しい人を雇う」(カードを手札に加える)のは《親方》でないと選択できない。
選択したアクションを実行した後、プレイしたカード固有の能力を解決する。ゲームの後の方に出てくるカードほど、このカード固有能力が高い。また逆に、初期デッキのカードは固有の能力が弱い。特に《親方》の2枚は固有能力が無い。優秀な固有能力を持つ《親方》を手に入れたら、早めにデッキから抜きたい。
デッキからカードを抜くには「他の仕事に派遣する」アクションを選ぶ。デッキから抜ける際にお金が入り、カード固有の能力も解決される。入るお金は《見習い》だと4金だが、《親方》だと10金と馬鹿にならない収入である。


あと、4色ある布を獲得して様々な服を仕立てる事や、市場に売れ残っている布ほど安く買えるシステムは『フレスコ』を彷彿とさせる。

仕立てる服は注文のあった物のみ。服の注文はタイルで示されていて、必要とされる布や他の資源と、作った時に貰えるお金や勝利点が記載されている。これは、ダッチオークション形式。
作成した服は、お金にするか勝利点にするかを選べる。お金にする場合は結構な額が手に入る。勝利点にする場合、舞踏会の会場に置かれる事になる。この会場が5種類あって、エリアマジョリティで追加得点も手に入る。

また、お金は舞踏会の設備投資にも使用できる。施設投資を行った場合、直接的に勝利点が増える。

以上のようなルールの説明を聞いて俺は、固有能力の強いカードを早めに獲得して、デッキ圧縮も平行して行って強いカードの使用頻度を上げる戦略を立てる。
1ラウンド目から固有能力で1金を支払うと布を1個ランダムに貰える《職人》を獲得し、《見習い》を1枚デッキから抜く。
そんな感じでデッキ5枚を維持しながら強いカードをに変えて行く。結果、《見習い》が1枚も無いデッキに仕上がっていた。
設備投資には余りお金を投じず、せっせと服を仕立てては舞踏会会場に送り込む。服を置くと追加でリソースを貰える場所が何個かあるので、そう言う場所に優先して服を置く。
ゲーム終盤、《3金を払うと1勝利点を得る》と言う固有能力を持ったカードが登場し、これを獲得する。その後は、最終ラウンドに向けて金策に走り、最後に60金を支払って20勝利点を得る。
だがしかし、舞踏会会場の花火に設備投資していた持ち主の方が68点を叩き出して1位。俺は2点差66点で2位だった。

リソースをどうやって獲得するか、また、獲得したりソースを何に費やすかが、非常に悩ましい良いゲームであった。
だが、良くない部分もあった。勝利点の計算方法が未だにチットなのだ。最終的な得点計算の際にとても面倒臭かった。ボードの外周に得点チャートを付ける(いわゆるクラマーフレーム)だけでこの面倒臭さは解決するのに、そうなっていない。
一緒にプレイした人達が、この件に関して面白い冗談を言っていた。
クラマーフレームを発明したのは『アンダーカバー』のウォルフガング・クラマーなんだけど、このゲームのデザイナーのマティアス・クラマーは「俺はウォルフガング・クラマーでは無い」と主張する為にクラマーフレームを付けなかったのではないか?

それはともかく、秋の新作の中では非常に面白いゲームであった事は間違いない。
流石に『テラミスティカ』と比べると劣るが、また遊びたいゲームだと思った。
今回は圧縮を多用して手札を5枚に抑える戦法を取った。後半に取れる、効果の高いカードを多用する為だ。だが、ゲーム後半にはデッキの枚数が多い程、効用の高いカードが幾つか登場する。これらを有効に使うために、デッキを圧縮しない戦術も試してみたいと思っている。


■カシュガル
[評価]5/5(とても面白い。今後は積極的にプレイしたい。)
こちらも今年のエッセンの新作。スカウトアクションでも5位に入っている。
ゲームシステムは、デッキ構築を上手く変化させた感じの物+リソースマネージメント。
1時間程度と短い時間で終るゲーマーズゲームなので、とても面白かった。

ゲーム開始時に、自分の前にカードが3列並べられている。この列1つ1つが、言わばデッキみたいなもの。
プレーヤーは手番が来たら、この3列の内の1つを選んで、列の先頭にあるカードの効果を解決する。解決されたカードは列の最後尾に置かれる。カードを獲得する効果だった場合は同じ列に置かれ、解決したカードの更に後ろに置かれる。
どの列にも必ず《家長》と言う、カードを追加する効果を持ったカードが存在している。これがミソ。
強い効果のカードを得たとしても、デッキの他のカードを使わないと再びそのカードを使う事が出来ない。必ず《家長》を解決するので、同じカードを何回も使おうとすると、デッキがどんどん厚くなって行き、同じカードを再び使えるようになるまでの間隔が長くなっていく。
《家長》は効果が2つあって、共通の山札からカードを2枚引いて内1枚を獲得するか、裏返すか。裏返す効果を使えばその周はデッキにカードを追加しなくて良いが、裏返っている場合はカードを獲得する効果しか選べないから、デッキが厚くなるのを避けられない。
ある程度強いカードが集まった列が出来たら、その列のカードを使い続ける事になるが、《家長》が来たら必ず裏返して、2周で1枚の割合でカードを追加されるようにしないと、強いカードを効率良く使い回すことはできない。
デッキ構築型なので当然、圧縮要素もある。なんと《家長》をデッキから抜く事ができる効果を持ったカードが存在する。コレを使えれば、デッキを厚くする事なく、同じカードを使い回す事が出来る。

リソースマネージメントの部分は、5種類のスパイスにお金と馬。カードの効果でこれらのリソースを獲得し、「取引」と言う効果を使うことで勝利点に変換する。「取引」もカードで何種類もあり、獲得するのに必要なリソースはそれぞれ異なる。「取引」は常に4枚がオープンされた状態で場に置かれていて、誰かが獲得したら、山札から補充される。
「取引」のカードは獲得したら自分の場に置かれるが、デッキには入らない(=デッキが厚くならない)。仮に、一般的なデッキ構築型ゲームと同様に勝利点カードがデッキに入るシステムにしたとしても、3デッキの内の1つを勝利点カードの捨て場にして塩漬けにすれば、デッキが厚くなくデメリットを受けないので、無意味だと判断したのだろう。

ゲームの終了条件は、誰かが勝利点を25点獲得する事だから、若干、収束性が悪い。

俺は、胡椒を消費して他のスパイスと僅かながらお金を獲得する効果のカード2枚だけのデッキ(《家長》を抜いた)と、「取引」ができるカードと胡椒を増やす効果のカードからなるデッキ(《家長》が抜けてなくて使うたびにデッキが厚くなってしまう)を作る事に成功。この2つを順繰りに回して、5点前後の勝利点を得られる「取引」を何度か行い、規定の25点を稼いて勝つ。

膨大にあるカードのほとんどにテキストがあって言語依存が高い。全てのカードに和訳シールを貼った持ち主に感謝。
日本語版が出たら欲しいなぁ。

■ノーティカス
[評価]4/5(面白い。また遊びたい。)
こちらも今年のエッセンの新作。スカウトアクションでも15位に入っている。
『プエルトリコ』や『サンファン』に似た感じのシステム。
場にアクションを示すタイルが8種類あり、スタートプレーヤーから順に、「1つ選ぶ」→「選ばれた効果を全プレーヤーが解決する」を繰り返す。同じラウンド中に、他の人が選んだアクションは選べない。8つ中7つ選ばれたらラウンド終了。スタートプレーヤーだった人の次の手番の人にスタートプレーヤーが移る。
これを5ラウンド行って、最終的な勝利点が高い人が勝利する。

ゲーム終了時の得点が高い長さ4の船を最初から作りに行ったけど、これは失敗だったね。
ゲーム序盤は長さ1の船をたくさん作って、王冠マークの帆柱か帆を集めるべきだった。王冠マークの枚数×ワーカーの数の得点が貰える(ただし最大15点まで)アクションが強いから、これで毎ラウンド高得点を得られる状態を作るのが先だった。
次に遊ぶ時は忘れないようにしよう。

ゲーム全体としては悪くないし面白いのだけど、スカウトアクションやドイツゲーム賞で上位の作品と比べると、今ひとつ見劣りがする。

■テラミスティカ
経験者のみ4人でプレイ。

種族は1番手から自由に選択するルール。
プロモの新しい街タイルも使用。

ボーナスカードは《4金/教団+1》《ミープル》が抜けている。

ラウンド中の得点行動/ラウンド終了時の教団ボーナスを示す得点タイルは以下。
1ラウンド目:街5勝利点/土4つでスコップ
2ラウンド目:砦・聖域5勝利点/火2つで1ワーカー
3ラウンド目:交易所3勝利点/水4つでスコップ
4ラウンド目:スコップ2勝利点/土1つで1金
5ラウンド目:開拓地2勝利点/火4つでパワー4回復
6ラウンド目:砦・聖域5勝利点

1番手はカオスマジシャン、2番手はハーフリングを選択。
3番手の風騎士さんがノマドを選択。黄は1スコップで掘れる地形が赤と茶。つまり、両隣の色が既に選ばれていて不利。
今回の得点タイルは教団ボーナスが貰えるのが土と火に偏っていて、両方の教団を初期に1ずつ持っているから選んだのだろうか? 個人的に、この方法論はメリット薄いと思っているんだけど。

実は俺、プロモの新しい街タイルが入っているからファキアを試してみたかったんだけど、黄を取られちゃった。
仕方ないので、4ラウンド目の得点行動がスコップ2勝利点なのを目当てに、ウイッチを選択する。序盤に開拓地をばら撒いて、ワーカーを貯めて、4ラウンド目までにスコップの技術レベルを最大まで上げて、周囲を掘り尽くして勝利点を稼ぐ戦法だ。

BCのドラフトだけど、悩んだ末に《船レベル+1/パワー3回復》を取る。4番手なら《スコップ/2金》が安定かも知れないが、ウイッチならスコップ取るより船レベルが一時的に上がった方が置ける開拓地は多い。ただ、コレをやると3番手のノマドに《スコップ/2金》を上げちゃうと言う問題があるんだよね。

1ラウンド目は目論見通り開拓地をばら撒く。
2ラウンド・3ラウンドはしゃがんで、スコップの技術レベルを最大まで上げ、同時にワーカーを蓄える。
4ラウンドで大量得点を獲得して、残り2ラウンドで街を2つ作れば逃げ切れると思ったが、そう甘くは無かった。

ノマドの風騎士さんが4教団全てで1位を取り、エリアも1位だった。
結果、風騎士さんのノマドが132点で1位、俺のウイッチが117点で2位だった。
ノマドは1ラウンド目に神殿を作って恩恵タイルの《土1:開拓地2勝利点》を獲得していたし、3ラウンド目辺りに最初の街を完成させて《2勝利点/全教団+2/鍵2本》の街タイルも獲得していた。この2つを同じプレーヤーが占めちゃうのは駄目だね。
あと、俺が4ラウンド目のスコップによる勝利点を狙いに行ったから教団トラックでノマドと競る人が居なかったのも良くなかったね。

実は密かに『テラミスティカ』8連勝中だったんだけど、止まってしまった。最も、この内の6回は未経験者が入っていて初回プレイ用のセットアップだったのだけどね。

---
他の卓で立っていた『あの頃の俺ら』シリーズが面白そうだった。
『タイムライン』のアニメ・ゲームその他のサブカルチャー版。
1回は遊んでみたい。

コメント

最新のコメント

日記内を検索